

2025年8月13日(水)~2025年8月16日(土)
君津市
君津市民文化ホール
(〒299-1172 千葉県君津市三直622)
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この夏、君津市民文化ホールに特別な2台のピアノが並びました。ひとつは、世界的ピアニスト・角野隼斗さんが実際の演奏活動でも愛用している「かてぃんピアノ」。もうひとつは、国産ピアノ製造の黎明期に「山葉」「西川」と並び日本三大ピアノと称され、「スウィート・トーン」と呼ばれる甘く柔らかな音色が特徴の「松本ピアノ」です。

角野さんが取り組む「アップライトピアノ・プロジェクトPianoforMyself」は、“子どもたちにもっとピアノを身近に感じてほしい”という思いから始まったもの。今回、大切なかてぃんピアノをお借りして、君津での特別な4日間が実現しました。そして、その舞台に松本ピアノも並び、君津の宝物を多くの方に知っていただける機会にもなりました。

イベント前日、トラックから“かてぃんピアノ”が運び込まれた瞬間の光景は、今も鮮明に思い出されます。ステージに運ばれる姿を見て、「いよいよ始まる。ここからどんな出会いや感動、喜びが生まれるだろう」と胸が高鳴り、スタッフ一同ワクワクとした気持ちでいっぱいになりました。


ステージには、かてぃんピアノと松本ピアノの2台を設置。照明は落とし、ピアノだけにスポットライトを当てることで、まるで自分だけのリサイタルのような特別な空間を演出しました。
参加者は一人20分、完全貸切のホールで思い思いにピアノと向き合いました。「憧れのかてぃんピアノを弾けて夢のよう」「松本ピアノは歴史を感じる音で、弾き比べが面白かった」といった声が多く寄せられ、4日間で延べ58組142名が参加。中でもとても嬉しかったのは、演奏者のうち10代以下の方が約6割を占めていたことです。まさに角野さんの願いどおり、子どもたちが憧れのピアノに触れ、音楽の楽しさを全身で感じる時間となりました。
また、参加者は地元・君津市の方が約4割を占めましたが、そのほか近隣市に加えて、東京都や神奈川県、さらには茨城県・群馬県・埼玉県といった遠方からも足を運んでいただきました。




最終日には「ピアノの仕組みや音の出るひみつを学ぼう!」と題したワークショップも開催しました。講師は松本ピアノ創業者・松本新吉のひ孫で調律師の松本花子さん。普段は見ることのないピアノの内部を分解しながら、音がどうやって生まれるのかをわかりやすく教えていただきました。子どもたちは音叉などの調律道具を実際に手に取り、音が生まれる仕組みに触れながら「音楽のひみつ」に夢中になっていました。
さらに「2台のピアノの違いを耳で感じてほしい」との思いから、松本ピアノ・オルガン保存会のピアニスト山本貴美子さんによるミニコンサートも実施。かてぃんピアノと松本ピアノ、それぞれで演奏が行われ、柔らかく親密な響きと、特徴的な甘い音色。そのコントラストに、会場全体が息をのむように聴き入っていました。




演奏体験を終えた方には「メッセージノート」を用意しました。「憧れのかてぃんピアノに触れられて感動しました」「松本ピアノの音色が忘れられません」──そんな感想や角野さんへの温かい言葉が数多く書き残されました。このノートは後日、角野さんのマネージャーを通じてお渡ししました。参加者の感動や喜びを、今回の素敵な演奏体験を実現してくださった角野さんにぜひお届けしたく、市として大切に託しました。









今回、角野隼斗さんには大切な“かてぃんピアノ”を君津にお貸しいただき、本当にありがとうございました。そして、演奏してくださった皆さん、専属調律師の按田さん、ピティナの皆さま、松本ピアノ・オルガン保存会、すべての関係者の方々のお力添えにより、この4日間は大成功を収めることができました。かてぃんピアノを通じて、子どもたちが音楽に触れ、感動を分かち合えたこと。そして君津が生んだ唯一無二の文化資産、松本ピアノの音色を楽しんでいただけたこと。時代も個性も異なる2台のピアノが奏でる音の世界の中で、角野隼斗さんと松本新吉が追い求めた音楽に浸る、ここでしか生まれない貴重な体験になったと思います。
この夏の出会いが、参加者の皆さんの心に残り、未来へと続く音楽の物語になることを願っています。

房総半島のほぼ中央に位置する君津市は、東京湾アクアラインを使えば都心から車で約1時間と、アクセスに恵まれたまちです。
東京湾に面する北西部は、日本最大手の鉄鋼メーカーが操業する一方、内陸部には、朝日が差し込むと水面にハート形の光が浮かび上がる絶景で知られる「濃溝の滝・亀岩の洞窟」など、房総丘陵の豊かな自然が広がっています。
今年4月には、プロ野球・千葉ロッテマリーンズのファーム本拠地の移転先にも決定しました。
そんな君津で、音楽の力を通じて、子どもたちの未来に火を灯すような新たなプロジェクトが始まります。
「かてぃんピアノが君津にやってくる!with松本ピアノ」
このプロジェクトは、音楽の楽しさを子どもたちに届けることを何よりの願いとしています。
主役は、多くの人の心に響きを残してきた角野さんの特別なアップライトピアノ「かてぃんピアノ」。
その音にふれたとき、音楽はきっと、子どもたちの大切な記憶のひとつになるはずです。
そして今回、君津が生んだ唯一無二の文化資産「松本ピアノ」も舞台をともにします。
君津出身の創業者・松本新吉が生み出したこのピアノは、現在は製造を終えていますが、“スウィート・トーン”と呼ばれる優しい音色は、今日もコンサートを通じて多くの人に届けられています。
時代も音色も異なる、2つのピアノが出会うこの機会が、子どもたちにとって忘れられない体験となることを願って――
そして、このまちに初めて足を運んでくださる方がいれば、音楽をきっかけに君津との新しいつながりが生まれると嬉しいです。
音楽を通じて広がる出会いとつながりを、ぜひ君津で。
角野さんが音づくりにこだわって仕上げた「かてぃんピアノ」と、君津が生んだ唯一無二の文化資産「松本ピアノ」の両方を自由に演奏できるイベントです。
年齢や経験を問わず、どなたでも参加できます。
特に、子どもたちの参加を歓迎します!
日時 | 8月13日(水)~16日(土) 9:30~17:00 (15日(金)および16日(土)は、20:00まで延長開催) |
演奏時間 | 1人当たり20分 |
対象 | 年齢・経験問わず(どなたでも参加可) |
申込方法 | 事前予約制。 君津市公式サイト内の申込フォームからお申し込みください。 |
申込締切 | 7月21日(月) |
参加者決定 | 応募多数の場合は抽選
|
備考 | 撮影、動画投稿、SNS発信は可能です。ぜひ拡散してください! |
ピアノの中ってどうなっているの?どうやって音が出るの?
そんな”ふしぎ”を見て・聞いて・触って学べるワークショップです。
松本ピアノのお話や、素敵なミニコンサートもあります。
日時 | 8月16日(土)10:30~12:00 |
対象 | 小学生以上(大人の参加も歓迎) |
定員 | 先着50名 |
申込方法 | 事前予約制。 君津市公式サイト内の申込フォームからお申し込みください。 |
申込締切 | 7月31日(木) |
君津市政策推進課
TEL 0439-56-1568
松本ピアノ・オルガン保存会